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執筆者の写真吉田正幸

こども家庭庁が能登半島地震で事務連絡


 
「代替保育」の運用や被災園への給付費支給を説明

 こども家庭庁は1月12日付で、「令和6年能登半島地震に係る保育関係の災害対応について(周知)」の事務連絡を都道府県・政令市・中核市の保育関係部局に発出しました。

 それによると、①被災により在籍している保育所や認定こども園を利用できず、他の保育所等を一時的に利用する場合は、転園手続は行わずに、いわゆる「代替保育」として取り扱うといった運用を行うこと、②保護者が災害復旧に当たっている場合は、保護者の就労の有無にかかわらず保育認定を受けられること、③被災地に所在する保育所等が臨時休園した場合でも、教育・保育の提供体制を維持するため、通常どおり給付費を支給すること、④認定こども園等の施設型給付費から義援金を支出しても差し支えないこと(私立保育所の委託費に関しても、特例として可能であること)といった内容が盛り込まれています。

 また、「代替保育」として取り扱うことに関しては、①受け入れ施設において通常の利用定員を超えて教育・保育を提供できること(利用定員の弾力化)、②受け入れに当たっては、児童の処遇に著しい影響を生じない範囲で、設備運営基準及び公定価格基準を下回っても差し支えないことを示した上で、一時的な受け入れ先の保育所等に対して、こうした取扱いを踏まえ柔軟な教育・保育の提供に特別の配慮を行うよう要請しています。

 被災地における教育・保育施設等が臨時休園した場合については、教育・保育の提供体制を維持するため、通常どおり給付費を支給するよう市町村に求めています。さらに、被災地で臨時休園した施設は通常通りの給付が行われることから、職員の人件費についても通常通りの賃金や賞与等を支払うなど、通常時と同水準とするよう求めています。

 このほか、個人給付(法定代理受領)で使途制限のない施設型給付費や地域型保育給付費については、そこから義援金を支出することは差し支えないとされているため、経営状況が良好な施設においては、個人で対応するよりも有効な義援金を支出することが可能となる。私立保育所に係る委託費についても、特例として「法人運営に支障を来さない範囲内で、都道府県、指定都市又は中核市に協議を行った上で支出すること」は差し支えないとされているため、施設型給付費等と同様に義援金を支出することができる。


 *今回の事務連絡(1月12日付)については、1月2日付の事務連絡やFAQも含めて、会員ページの「情報データベース」の「国の動向」にデータをアップしています。

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