研究所の創設にあたって
子どもや子育て、保育・幼児教育を取り巻く環境が、かつてないほど変化しています。戦後つくられた制度も60年を経て疲弊し、政策的にも行き詰まりの様相を呈しています。しかし、そんな中にも、次の時代を予感させるような動きが、少しずつではありますが、見えてきつつあります。
我が国のあらゆる分野において、構造改革が求められているのと軌を一にして、子どもに関わる分野においても、次第に構造改革が進められようとしています。家庭の機能が低下し、地域社会もコミュニティが希薄化するなど、これまで前提にしてきた状況が様変わりしつつあることを考えると、子どもや保育・幼児教育に関する制度や政策も大きく転換せざるを得ません。
そうした状況を迎えて、このほど「保育システム研究所」立ち上げることといたしました。詳しいことは設立趣旨や会員申込みの欄で述べていますが、子どもの育ち(発達)や子育て支援も含めた保育・幼児教育分野におけるシンクタンクとして、新たなスタートを切ることになりました。当研究所では、会員を中心とした様々な活動を展開しながら、この分野における先駆的・先進的な役割を果たしていきたいと考えています。
なお、当研究所では、各種調査・研究事業や国内外のデータ収集・分析、幼稚園・保育園のマネジメント支援などを中心に活動を展開します。会員に対しては、ホームページ上に会員専用ページを設けるとともに、メールマガジン、メーリングリストなどを活用して、単なる情報提供にとどまらず、双方向のコミュニケーションが行われることを重視しています。これによって、それぞれの会員の持っている情報や“智”を互いに共有し、卓越した情報や“智”の体系化を図りながら、その活用を目指したいと考えています。